ビブリア古書堂の事件手帖3[感想]
ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2012/06/21
- メディア: 文庫
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ネタバレ満載ですのでお気をつけてください。
第1話 ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』
たんぽぽ娘を盗んだのは滝野さんだとずっと思ってて読んでてドキドキしました・・・
まさか聞いていたお客さんだとは思ってもいなかったです。
中々滝野さん以外のお客さんもやってこないし、五浦さんが滝野さんではないだろうと確信してから実は滝野さんが犯人でした〜ってやるパターンだと思ってました。
古本屋を経営しているみたいな書き方もしてたので、本当ドキドキしました。
同じ趣味がきっかけで結婚したのに趣味が原因で離婚するっていうのも悲しいなと思いました。
でも確かに自分がその趣味をやりたいのに時間がなくてできないっていう状況なのに、相手ばっかりその趣味ができているっていうのはずるいと思っちゃいますね。
今回の犯人はそういうのがきっかけで離婚したというわけではないと思いますが。
第2話 『タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの』
最後の方で泣きました・・・!私家族ものに凄い弱いんです・・・
坂口しのぶの家に「なかよしの家」があるって読んだ時は探している本は坂口しのぶが書いた本だと思ってました。
でもまさかチェブラーシュカの絵本だとは思わなかったです。
チェブラーシュカはあのおさるのキャラクターは知っていたのですが、話自体は全く知らなかったです。トービクっていう名前が出た時になるほどと。
あと家庭がうまくいってない家にひとりぼっちが集まる家っていう「なかよしの家」があるっていうのも凄い怖いなって思いました。
親からあまり愛情を貰ってないと思ってる子供が「なかよしの家」を作って、拾ってきた犬をそこで飼うって、自分の居場所が欲しいってことですよね。
娘に文句しか言わない母親、娘のことが分からなくて近づかなかった父親、そんな両親のことが分からなかった娘。
すごい不器用が集まった家族ですね。そんな家族がほんの少しだけ理解できたって瞬間、涙が止まりませんでした。
第3話 宮沢賢治『春と修羅』
いやあ、まさか息子とは思わなかったです。
ビブリアは全く出てこない人が重要人物だったり、後から登場してくる人が犯人だったりとするんで、全く予想ができないです。
凄いやんちゃそうな昴君が純文学が好きだって驚きでした。ちょっと対抗して私も純文学を読もうかなと思ったり。
昔の小説は知らない単語がよく出てきて、その意味を知るのに意識が取られちゃうのでちょっと読むのは苦手です。でも話は知りたいので読みたい。
もう1冊の「春と修羅」を取り返して欲しいって依頼したので、めっちゃ本が好きないい人だと思ってました聡子さん・・・
本好きな人って怖い・・・価値のある本怖い・・・
改心して昴君と仲良く本談義をしてくれることを祈るばかりですね。
レミゼをもう一回見たくなりました。テナルデイ軍曹ってどんな人だったか思い出せぬ。
エピローグ
文ちゃん!!!君だったの!?
栞子さんじゃないって知った時は文ちゃんかなとは思ってたけど、まさかクラクラ日記まで置いてるとは思わなかった。
話を読んでいくほど智恵子さんが謎な人物にしか思えない・・・
あと五浦さんは全くわかってないと思うから安心していいよ、文ちゃん。
いつか栞子さんにクラクラ日記を渡してくれる日を心待ちにしています。